Appleが2024年5月30日、iPhoneにマイナンバーカード機能を搭載する計画を発表しました。2025年春には、iPhoneでマイナンバーカードを利用した身分証明が可能になります。これにより、日常生活の利便性が大幅に向上することが期待されています。
機能の詳細
2025年春以降、iPhoneにマイナンバーカードの身分証明機能が追加されます。ユーザーは、iPhoneを使って簡単にマイナンバーカード情報にアクセスし、各種行政サービスの利用、手続きが可能になります。
マイナンバーカードを追加は「※Appleウォレット」機能を利用するようです。またアップルによると、身分証明書機能を米国外で展開するのは日本が初めてとの事です。
※Appleウォレット：iPhoneやApple Watchに内蔵されたデジタルウォレットアプリで、様々なカードやパスを一元管理できる便利なツールです。
機能搭載の背景
iPhoneにマイナンバーカード機能が実装されるのは、日本政府とApple社の協力によるものになります。この取り組みは、特に河野太郎デジタル大臣の強力なリーダーシップによって進められました。河野大臣はこの合意を自身のX（旧Twitter）アカウントで発表しており、岸田総理大臣もAppleとのオンライン会談を通じて、このプロジェクトを支援しているようです。
利便性の向上と今後の展望
次のような利便性が期待されています。
- 身分証明書の簡略化
マイナンバーカードが今後様々なカードと紐づく事により、保険証や運転免許証などを持ち歩く必要がなくなります。 - 各種手続きの迅速化
データー化され一括管理する事によりアクセス端末（iPhone）より行政手続きや一般サービスの利用が迅速に行えるようになり、人的ミスの削減や管理コスト削減なども期待されています。
懸念点は？
すでに実装しているアメリカ内では下記のような問題が起きているようです。
- 接続エラー: 一部のユーザーは、Apple IDの認証に失敗するという問題を報告しています。特にiOSのベータ版を使用している場合に、サーバーへの接続エラーが発生することがあります。
- 電話番号の検証: Apple IDの電話番号の検証に問題が発生することがあり、その解決策としてiOSの更新、サインアウトとサインイン、デバイスの再起動などが推奨されています。
- 二要素認証の問題: 信頼できるデバイスが紛失または損傷した場合、二要素認証コードを受け取ることができず、アカウントへのアクセスが困難になることがあります。
- Apple Cashの検証問題: Apple Cashの身分証明書の検証がうまくいかないという問題も報告されており、場合によってはIDをアップロードするオプションが表示されないことがあります。
まとめ
紛失や盗難、サイバー攻撃による個人情報漏洩のリスクや技術的なトラブルなど、懸念点はありますがiPhoneおよびApple Watchに組み込まれているプライバシー機能やセキュリティ機能によって保護されており、改ざんや盗難の対策が施されおり、日々改善を続けているようです。
ユーザーの利便性が向上し安心して使えるサービスとして提供される事を期待したいですね。
